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環境電磁工学領域 > 研究紹介 > レーダー研究グループ.
レーダー研究グループ.
 レーダー研究グループはKu帯広帯域レーダフェーズドアレイレーダの開発を行っています.
1.Ku帯広帯域レーダの開発

 近年,世界各地で大雨に伴う洪水や土砂崩れや,台風・ハリケーン・竜巻などによる気象災害に大きな関心が寄せられています.そして,これらの災害による多くの人的・経済的損失が報告されています.これらの災害を引き起こす気象現象は地球温暖化現象の進行に伴って規模を増すとも言われており,IPCC(気候変動に関する政府間パネル)を含め,世界中にて様々な場で議論の対象となっています.気象現象に対して,気象レーダなどのリモートセンシングは,広範囲を短時間で観測できるという点で極めて有用であり,現在,世界各国で常に観測されています.しかし,現在,業務用に観測を行っている気象レーダは時間分解能が10分程度,空間分解能が数百メートルであるのですが,集中豪雨や台風,ハリケーン,竜巻といった気象災害に直結する気象現象は時間的・空間的に,極めて小さいスケールの現象ですので,検出が難しく,その詳細な構造や予兆現象について議論なされていませんでした.


従来の気象レーダ

 そこで、本研究グループでは、送信信号に広帯域信号を用い、パルス圧縮を行うことにより、時間分解能、距離分解能共に優れた広帯域レーダを開発しています。将来的には複数のレーダを配置し、ネットワーク化することにより、より広範囲での詳細な情報を得ることを目的としています。


広帯域レーダネットワーク


広帯域レーダの外観と内観

Ku帯広帯域レーダの観測結果が動画でご覧頂けます.

図左上:地表面付近での降水反射強度
図右上:地表面付近での降水の視線速度(中心に近づく/中心から離れる速度)
図左下:降水反射強度の鉛直断面図(図左上に点線で示したところの断面図)
図右上:降水視線移動速度の鉛直断面図(図左上に点線で示したところの断面図)

 

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▼より詳細な結果はこちらをご覧下さい▼
測定結果1 [15MB]
測定結果2 [31MB]
測定結果3 [26MB]

2.フェーズドアレイレーダの開発

 竜巻やゲリラ豪雨をはじめとするシビア現象が社会問題となっている.これらの現象は非常に局所的かつ短時間で終息するため,従来の気象レーダでは分解能の面において,観測が困難であった.そこで本研究グループでは1ボリュームスキャン10秒という非常に高い時間分解能を有する気象用フェーズドアレイレーダを開発し、シビア現象の発生から衰退までの過程を非常に細かい時間スケールで観測及び、解析することで、そのメカニズムを解明することで、防災につなげることを目的とする。また、この高い時間分解能を生かし、シビア現象の前兆現象を素早くとらえ、警報を発令することも防災につながると考えられる。


フェーズドアレイレーダのアンテナとレードーム

 本研究グループにおけるフェーズドアレイレーダは、長さ約2mのスロットアンテナをアンテナ素子として128素子分直線的に並べることによりアレイアンテナを構成、角度θ方向からの到来波に対し、各アンテナ素子における可変移相器による移相量を

と選ぶ。すなわち、所望信号に関して移相器の出力での位相が各チャンネルにわたって揃うように定められる。それ以外の方向では、各チャンネルの出力の位相が一致せず、互いにある程度の相殺が行われる。このように、アレイアンテナを用いると所望信号に対する利得が上がる。


フェーズドアレイレーダの原理


フェーズドアレイレーダの観測結果が動画でご覧頂けます.時間:2012年7月7日 00時00分09秒

■左上図:PPI(反射強度) 右上図:PPI(ドップラー速度) それぞれ仰角2.94deg
■左下図:左上図黒線方位のRHI(反射強度)
■右下図:右上図黒線方位のRHI(ドップラー速度)

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